2025.3.3

全国大会に行く演劇サークルって、どんな感じ?――全国学生演劇祭出場「劇団あしあと」インタビュー

わたし|ワンダー編集部
全国大会に行く演劇サークルって、どんな感じ?――全国学生演劇祭出場「劇団あしあと」インタビュー

FEATURE特集

鳥取大学の演劇サークル「劇団あしあと」が、2025年3月7日から10日まで大阪で開催される第10回全国学生演劇祭へ出場します。ワンダー編集部は大会直前、メンバーの谷口翔夢さん、中村幸暉さん、永田俊世さんの3名にインタビューを行いました。演劇サークルを通じた大学生活、卒業後の進路や将来の演劇との関わり方などを伺いました。「+〇++〇」(トット)でも関連インタビューを掲載しています。

 

――「あしあと」は鳥取大学で唯一の演劇サークルですが、実際の活動規模や雰囲気はどのような感じですか。

谷口:およそ40人ほどいて、やる気もスタイルもさまざまですね。でもぼくらが1年生の頃は公演回数が少なく、活動もかなりのんびりしていたんです。ところが、僕らの代は途中からたまたま「サークルだけど全国大会に行こう」という雰囲気になっていきましたね。やっぱり年によって違います。

谷口翔夢さん

永田:僕らの代は、誰かが「何かやろう」と言っても止める人はいなかったですね。

――2024年9月の中四国演劇祭に出ることになって、周囲の反応はいかがでしたか。

永田:あしあとのOBの方と話したときには「大会に向かえるその熱量が羨ましい」と言われましたね。公演の旅費も自腹ですし、夏休み返上で稽古もすることになります。でも、そこまでやれる仲間と一緒に過ごせるのが羨ましいと。

――確かに、夏休みを演劇に費やすのは覚悟がいりそうです。そんなふうに動き続けてきた結果、中四国演劇祭を勝ち上がっての全国学生演劇祭への出場につながりました。全国大会が終わると、みなさんはサークルを離れる立場になりますが、将来はどう考えていますか。

谷口:ぼくは大学院まで進学するので、引き続き鳥取に残る予定です。だから、また自分で何か作ればいいかなと思っています。演劇自体が面白いからやっているだけなので。脚本を書くのも楽しいし、面白いと思えるうちはこのまま続けたいですね。ただ、演劇一本で生きていくというイメージはなくて、自分の道と組み合わせながら続けたいなって感じです。

永田:ぼくは二人と違って、あと1年で卒業の予定です。演劇を仕事にするのはちょっと想像がつかないので、仕事と掛け持ちしながらやっていくのが理想です。僕は割と外の演劇の人たちとも繋がろうとするタイプなんですけど、地域に根ざして演劇を続ける先輩方もたくさんいるので、自分もそうなれたらいいなと思っています。

中村:僕は、まだ先のことはあまり考えていませんね。そもそも高校時代までずっと野球をやっていて、「大学では演劇をして全国大会に行く」なんて想像もしなかったわけで、ここまで来たこと自体が驚きです。ただ、全国大会を経て、どういう気持ちになるかで変わるかもしれないと思っています。

中村幸暉さん

谷口:3月7日8日の本番が終わったら、もう次の9日には「新しい劇団作るから一緒にやろうぜ」って言う気しかしていなくて。あしあと所属の谷口とは言えなくなるので、すぐ劇団を立ち上げて、10日の大会出場者の交流会には間に合わせたいですね(笑)。

永田:……それに巻き込まれる予感がします(笑)。

――今までも巻き込まれてきたわけですからね。全国で演劇をやっている学生たちと出会えるのも、全国大会の楽しみですね。

谷口:せっかくそこで全国の演劇をやっている学生たちと繋がれるチャンスですからね。交流会も楽しみなんです。

――これから鳥取大学に入り、「劇団あしあと」に興味を持つ人がいたら、何と伝えたいですか。

永田:ぼくらの代はとにかくメンバーに恵まれました。誰一人として欠けることなく、役割を持って動けたのが大きいです。サークルは年ごとに雰囲気が変わるかもしれませんが、興味や熱量があればいつだって面白いことはできるんじゃないかなと思います。

永田俊世さん

中村:僕は、最初は「のんびりしたサークルだな」なんて思っていたけれど、自分たちの代は気づいたら公演数がどんどん増えて、全国大会まで行くことになった。振り返ると運が良かったというか、未経験でも入りやすくて、仲間と出会えて活動ペースをアップさせていくのも自然な流れの中でできましたね。

――自分たちが「こうやったら面白いんじゃないか」と思うことを正直にやっている、ということを、私はとても面白いと思いました。それが、このサークルの雰囲気や今回の作品の雰囲気にも通じているんだろうと思います。全国大会、頑張ってください!今日はありがとうございました。

谷口・永田・中村:ありがとうございました!

「劇団あしあと」のインタビューはこちらのサイトでも掲載しています
+〇++〇(トット)谷口翔夢さん、中村幸暉さん、永田俊世さん(劇団あしあと)第10回全国学生演劇祭出場

第10回全国学生演劇祭
会場:扇町ミュージアムキューブ CUBE01(大阪)
日程:2025年3月7日(金)〜10日(月)

「劇団あしあと」ホームページ
https://tottori-asiato.sakura.ne.jp/

わたし|ワンダー編集部 / wonder-editor

この記事は、「わたし|ワンダーWONDER」編集部が制作しました。

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