2024.4.18

面白いと思えることをやっていますか? 浦林真大さんインタビュー前編

塚本莉奈
面白いと思えることをやっていますか? 浦林真大さんインタビュー前編

PEOPLE WONDERあっちにもこっちにも
ワンダーな人たち

鳥取市でカレー屋さんをされている浦林真大さん(以下、まささん)を知っていますか?「せかいのまんなか」という屋号でイベントに出店されることもあるため知っている方も多いかもしれませんね。私は地域で活動をする中でまささんの存在を知り、車でカレーを販売していることに面白さを感じていました。まささんに大学の講義でインタビューを行う機会があり、「生きること」「仕事と人生」というテーマでお話しを伺いました。

 

「よし、インドに行こう!」から始まったカレー人生

——まず、今のお仕事や活動について、教えてください。

今は、鳥取駅前の風紋広場でカレー屋さんをしています。そこが1メートル四方のエリアを1日50円で借りて商売ができるっていう場所で、「これは面白い!」と思って。小商いする人が集まって何か日常的な市場を作れないかなと、4年ほど前から毎週土曜日に仲間たちと一緒に「ハレハレケケケ市場」を開いています。さらに、年1回、毎年5月には「BOKUGOTO」という40~50店舗ほどが集まる大きなイベントも開催しています。
また、最近は店舗も持ちました。ガラス屋さんだった場所を借りて自分で改装して。週2日ほどは自分の店でカレーを出しつつ、「瞬間移動カレー」というのも始めました。これは焼き芋屋さんのカレーバージョンなんですが、車や自転車にスピーカー拡声器を付けて「カレーライス~、カレーライス~~~」って自分でスマホに吹き込んだ音を流しながら地域を回って、どこかに止まって売るみたいな形ですね。さらに、毎週日曜日は何かしらのイベントがあったら出店する、という感じのライフスタイルとなっています。


風紋広場での「ハレハレケケケ市場」



まささんのカレーは、単品でもいろいろ混ぜて食べても美味しい

——ものすごくパワフルで、面白い働き方ですよね!今のお仕事をはじめたきっかけは?

僕は鳥取県八頭町で生まれました。あるあるかなと思うんですけど、特にやりたいこともないし、「先生になったら親が喜ぶだろう」みたいな感じで、安直に島根大学の教育学部に進学します。大学で学ぶ中で、「勉強って、何でするんだっけ?」って考えた結果、これから人生を楽しく生きるために教育があって、先生がいるんだろうなと思った時に、自分は…何だろう、空っぽというか、全然人生を楽しもうとしていないということに愕然として。「よし、インドに行こう!」と。もう全部、結構短絡的なんですけど(笑)

 

楽しく生きたいから、面白いことをする

——どうしてインドだったんですか?

年の離れたいとこが外国放浪するのが大好きで、僕が小学生の時にインドの話をしてくれて、インドが頭のどこかにあって。「何か面白いことをしよう」と思った時にインドがぽんって出てきたからインドを選びました。
で、インドで出会ったのがチャイ屋さん。日本の喫茶店みたいな場所で、暇なおじさんとかがダラダラしている場所なんだけど、「ウチでメシ食えよ」とか「ウチ泊まっていけよ」みたいな。すごく日常に繋がる場所だなって思って。1か月間、こういう場所でダラダラし続けるみたいな旅をして、「こういう場所を日本に作りたいな」って思ったのが今の原点。


26歳の時 インドでラクダを4万円で買って600kmの旅をした

——そこから鳥取に戻ってきたのは、何か思いやこだわりがあったんですか?

いろんな外国を見てみたいって思って、旅を続けていたんだけど、場所をころころ変えててもしょうがないなみたいな感覚になって。で、何だろう…鳥取に若干苦手意識みたいなのがあって、あまり面白くなかったっていう18歳までの記憶があったから、逆に「鳥取でやりたいな」っていう気持ちになって、鳥取に戻ってきました。そして今、カレーとチャイのお店をやっているという状態ですね。

後編へつづく

 

せかいのまんなか 浦林真大さん
https://www.instagram.com/sekai_no_mannaka/

塚本 莉奈 / Rina Tsukamoto
鳥取県米子市出身。鳥取大学地域学部地域創造コース2022年度入学。学生団体「ばばのばプロジェクト」に所属し、駄菓子を媒介に活動。”人と人との繋がり””出会い”を大切にしている。将来は地元鳥取県での就職を検討中。積極的に挑戦すること、人生を楽しむことがモットー。

*この記事は、鳥取大学地域学部地域創造コース2年次選択科目「ワークショップ入門」(菰田レエ也先生, 2023年度)でのインタビューを基にしています。

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